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2007年、失われたはずの4,500枚のネガが発見されたー。

メキシカン・スーツケース ロバート・キャパとスペイン内戦の真実

2011/メキシコ・スペイン・アメリカ/86分  /配給:フルモテルモ、コピアポア・フィルム

監督:トリーシャ・ジフ

『メキシカン・スーツケース』は、メキシコで2007年に発見された3つの箱に関する物語だ。第二次世界大戦の初めの混乱のさなか行方知れずとなっていたこの箱の中には、伝説的な写真家、ロバート・キャパが撮影したスペイン内戦の写真のネガが数多く入っていた。70年の時を経て発見されたその箱はやがて、「メキシカン・スーツケース」という名で知られるようになった。

パリのキャパのスタジオから消えたネガがどこかに残っているという噂は、長い年月の間に渡ってささやかれていた。この映画にも描かれているように国際写真センター(ICP)の創設者でキャパの弟でもあるコーネル・キャパによりその探索は続けられていた。そしてついに126本のロールフィルム―4500枚のネガが入った「メキシカン・スーツケース」が発見されることにより、それは伝説から現実の事件として注目を浴びることとなる。そこにはキャパが撮った写真だけでなく彼と同じくスペイン内戦を取材した仲間の写真家ゲルダ・タローとデヴィッド・シーモア“シム”の写真が多く含まれており、あらためて3人の写真家の足跡がたどられることになった。

キャパとタローとシーモアは、それぞれハンガリー、ドイツ、ポーランド出身のユダヤ系移民で、1930年代の初めの文化的に開かれたパリに移り住み、のちにスペインに旅立つ。そのスペインでは1936年総選挙で誕生した共和制民主主義派とその打倒を唱えるフランコ軍とが内戦状態に突入、そして彼らが共和国軍の兵士とともに戦場で撮った写真は、スペイン内戦の最も貴重な視覚的記録として世界に発信されることとなる。この映画では、この3人の写真家とつながりがあった関係者の証言により、それぞれの人柄や果たした役割が語られてゆく。また、彼らのネガを海外に持ち出すことに大きく貢献したキャパの暗室助手イメレ“チーキ”ヴァイスに関する関係者の証言も興味深く描かれている。

そしてこの映画が持っているもう一つの視点は、ネガがなぜメキシコで発見されたのかという問いを通して、メキシコが当時果たした独自の役割、現在も癒えることのないスペイン内戦の傷跡、さらには歴史の記憶回復に至るまでの動きを追っていることである。
今では生存者も少なくなった当時を生きた世代、そしてその子供、孫の世代が語るスペイン内戦についての記憶、歴史。これらの証言から、「スペイン内戦」を遠い過去のこととしてではなく現在のスペインが抱える問題としてこの映画は捉えようとしている。

まさに「メキシカン・スーツケース」から発見された3人の写真家のネガが辿った道のりのように、70年に渡る沈黙と抑圧の中から人々の記憶は今蘇ろうとしている。

10/5(土)〜14(月・祝)※火曜休館

上映スケジュールはこちら

なし

一般 1700円、学生1400円、シニア1000円

1400円

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